1999(方法絵画)
2007年03月04日
三五目三五路の盤上布石絵画第二番
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三五目三五路の盤上布石絵画第二番
1999
77×77×36.5cm
碁石、塩ビフィルム、アクリル
撮影:黒川未来夫
発表歴:1999 個展 ギャラリーNWハウス(東京)、2000 「メディアセレクト2000」名古屋港・ガーデンふ頭20号倉庫、2001 「第六回北九州ビエンナーレ〜ことのはじまり」北九州市立美術館
Courtesy Gallery Cellar
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今日の朝日新聞「Be」では、
1月16日の一日一品ブログで既に挙げている
「三五目三五路の盤上布石絵画第一番」が掲載されています。
今日の一品「第二番」は、「第一番」の続編。
理屈は同じで、碁の「セキ」という状態を、
ふつうの碁盤(19×19の「十九路盤」と言います)ではなく、
特別仕様の35×35の大きな碁盤で繰り広げています。
碁のルールをうまく理解していない私。
説明を聞いてると「セキ」って、ひどい状態なんです。
こんなに大きな碁盤なのに、
「次の一手」を打った方が負けちゃうんです。
お互いの顔色を窺いながら、「次の一手」を打つのを待っている。
「セキは男女のもどかしい状態に似てるんだよねぇ」
ほくそ笑む中ザワさんなのでした。
ポートフォリオ
2007年01月16日
三五目三五路の盤上布石絵画第一番
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三五目三五路の盤上布石絵画第一番
1999
77×77×36.5cm
碁石、塩ビフィルム、アクリル
発表歴:1999 個展 ギャラリーNWハウス(東京)、2000 「メディアセレクト2000」名古屋港・ガーデンふ頭20号倉庫、2001 「第六回北九州ビエンナーレ〜ことのはじまり」北九州市立美術館
Courtesy Gallery Cellar
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昔、友だちが行っていた絵画教室の近くに
「せき」という食事処がありました。
「毎週そこに行くのが楽しみだ」と言う友人に、
「せきってなに?」と私は問いました。
「碁でもう次の手がない手のことらしいよ」と友人。
初めて「せき」という言葉を知ったのでした。
それから数年経ち、
私は再び「せき」という言葉を耳にしました。
それが今日の作品「三五目三五路の盤上布石絵画第一番」です。
中ザワさんらしく、配列や順番を意識した結果、こういった形になったのでしょう。
私は碁をたしなみませんが、
「せき」が、黒と白の碁石が囲みあい、共存する状態、と知って、
不幸かもしれないけど、良い緊張のある状態だと思いました。
人生にもこういう場面はあるわよね。
碁石の埋まった碁盤上に、自分を重ねてしまうのでした。
そして、友だちが行っていた食事処「せき」の名前がつけられた理由を想いました。
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2007年01月11日
二三字三九行の文字座標型絵画第三番
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二三字三九行の文字座標型絵画第三番
1999
97×162×30cm
塩ビフィルム、ライトボックス(注)
撮影:黒川未来夫
発表歴:1999 個展 ギャラリーNWハウス(東京)、2000 「メディアセレクト2000」名古屋港・ガーデンふ頭20号倉庫(注)
Courtesy Gallery Cellar(注)
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「文字座標型絵画」は、第一番から第六番まであります。(2007年1月現在)
いずれも、文字が色彩として、規則にのっとって配置されています。
今回は、中でも分かりやすい「第三番」を紹介します。
見慣れない漢字も並びますが、
それらは「さんずい」と「さかなへん」の漢字です。
中ザワさんは文字を配列するとき、
第一番や第二番と同じ文字の大きさになるよう、
M100号の画面を23字×39字に分割しました。
そのマス目に文字を並べていきます。
「素数(1とその数以外に約数がない正の整数)を空白」
というルールを決めました。
つまり、日本語の文章のように右上から、2、3、5、7・・・の目を空欄にしています。
右上から左上にかけての横一列に、
「さんずい」の文字を、
JISコード表の番号の大きい順(画数が多い順)に漢字を並べました。
画数が多いと、遠くから見ると濃く見え、画数が少ないと、薄く見えます。
上から下にかけて、濃淡があるように感じるわけです。
縦も右上から、同じくJISコード表から「さかなへん」の漢字を入れました。
「さかなへん」は、「さんずい」に比べ、数が少ないため、
中ザワさんは、画数の多い順に入れたあとに、逆回転で入れ、
さらにまた画数の多い順に入れました。
すると!うまい具合に「魚」という字で終わったそうです!
ギョッ?うぉっ!・・・ですね。
そして、ひらがなを50音図の表から、
規則的に、将棋の「桂馬」の飛び方の要領で入れていきました。
「さんずい」と「さかなへん」ということで、
まるで海を描いたような“具象絵画”なのです。
ちなみに海=marineなので、サイズもM100号・・・。
きらめく海のように見えませんか?
ポートフォリオ
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(注)
上記のサイズ、素材が異なる《二三字三九行の文字座標型絵画第三番》が、
他2点あります。
・66.2cm×109.7cm×22cm
塩ビフィルム、ライトボックス
ギャラリーNWハウス蔵
・92×162cm
チバクローム
北九州市立美術館蔵