中ザワヒデキ
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誌上発表作品



機関誌「方法」第1〜12号で発表した作品(原文日本語)……こちらからご覧下さい。

縦三七横七五の異種画素配置第一番
縦三一横二五の異種画素配置第二番
縦八横八の異種画素配置第三番
巾七高七奥七の異種画素配置第四番
巾六高五奥三の異種画素配置第五番
バンフ・Eメール・ピース
バスからバスまでの和音進行第一番、第二番
方法舞踊第一番
「質量第一番〜第五番」組成表
「金額第一二番〜第一八番」組成表
1枚から7枚までの50円分の普通切手の組み合わせ表
511個の自然数から成る集合第一番



機関誌「方法」第13号以降の作品(原文英語)

180個の回文数から成る集合第三番
http://aloalo.co.jp/nakazawa/method/work013.html(方法第13号掲載)
この集合を作成するにあたって、私は単純な規則を用いて「12321」のような回文数を180個抽出した。これは数の集積であり、またこれらの数は互いに異なってもいる。ここで、各々の数が色彩の筆触であると考えてみてほしい。赤や青のような実際の生理学的色彩を欠いているにもかかわらず、ある種の論理的色彩感覚を、あなたは想像できるだろうか?

質量測定
http://aloalo.co.jp/nakazawa/method/work014.html(方法第14号掲載)
このパフォーマンス作品は二段階から成る。第一段階では、二つの物が同時に秤に載せられる。例:A+B、B+C、C+D、D+E。第二段階では、最後の物と最初の物が同時に秤に載せられる。例:E+A。物の個数が奇数の時に限り、個々の物の質量を知ることができる。

「149101枚の硬貨から成る353100円(金額第二三番)」組成表
http://aloalo.co.jp/nakazawa/method/work015.html(方法第15号掲載)
ある単純な規則によって日本の硬貨を集めたところ、149101枚の硬貨から成る353100円となった。この組成表はその規則を示している。すなわち、一円玉1個による1円から百円玉1個による100円まですべての額を表す手段の全部である。たとえば5円は五円玉1個でも、あるいは一円玉5個でも、表すことができる。

文字座標型絵画第一番、布石絵画第一番
http://aloalo.co.jp/nakazawa/method/work016.html(方法第16号掲載)
「二九字二九行の文字座標型絵画第一番」(1997)……漢字と平仮名を、ビットマップCGのピクセルドットとして/ピクセルドットの代わりに、配置した。「三五目三五路の盤上布石絵画第一番」(1999)……黒い碁石、白い碁石、そして空白の目を、低解像度ビットマップCGのように配置した。

正六面体型回路第二番
http://aloalo.co.jp/nakazawa/method/work017.html(方法第17号掲載)
電池は権威、電球は意味、そして回路は権威を意味へと受肉する装置である。シリーズ「回路」は点や色ではなく、線や形を扱っている。「回路第二番」の形はトポロジー的には正六面体(立方体)と合同だ。二個の電池の存在は権威の複数性を象徴するが、それは、美術の文脈ではコラージュということである。

一〇六字五三行の文字座標型絵画第四番
http://aloalo.co.jp/nakazawa/method/work020.html(方法第20号掲載)
1997年に制作した「文字座標型絵画第一番」と「第二番」は、純粋美術家としての私の出発点であった。何を隠そう、2000年に方法主義宣言を起草した理由のひとつは、それらの作品を解説することにあったのだ。つまりモノクロの文字は色彩のドットの代わりに使用していたので、それらは視覚詩ではない。2001年以降、私の思考はグリッドさえも拒否するようになった。なぜなら、絵画はドットの集合にすぎず、ドットはもはや固定される必要さえないことに気付いたからだ。だが、この最新作「第四番」は違う。本作はドットの統合のため、再びグリッドに従ったものである。そしてそれは、より大きかったり、より不規則だったりするドットの使用へと結実した。

903個の回文的造語から成る文章第一番
http://aloalo.co.jp/nakazawa/method/work024.html(方法第24号掲載)
5月のISCPオープンスタジオ展で発表した作品。カッティングシートを用い、壁に直接、103x51.5インチの大きさで設置した。だが私は、テキストデータそのものを作品と考えているため、同展でのインスタレーションは可能な展示法のひとつでしかない。紙に異なるサイズで出力してもよいし、コンピューターモニターでPDFファイルとして見せてもよい。本ウェブではそれをおこなっている。さらに上記URLのリンクからは、本作の作り方を読んだり、展覧会の写真を見たり、朗読のサウンド・ファイルを聴いたりすることができる。

「15個の滑車と6個の重りのあるロープ第一番」シミュレーター
http://aloalo.co.jp/nakazawa/method/work027.html(方法第27号掲載)
いくつかカーブのある単一の線を、美術作品であると主張してみたい。現在個展で展示している「15個の滑車と6個の重りのあるロープ第一番」は、その主張を満たす私の最新作である。上記URLでは写真のほか、シミュレーション模型をご覧いただける。本作では、単一の線としてのロープそれ自体は非固定で、壁にも天井にも柱にも取り付けられていないが、滑車の働きによって重たい砂袋を六個支えている。触ってはいけない。システム全体の釣り合いが崩れ、動いて危険だからである。

美術家の美術史書
http://aloalo.co.jp/nakazawa/method/work031f/(方法第31号掲載)
私は、現在執筆中の著書を含めて、三冊の美術史書を今までに書いています。しかし私は美術史家ではなく、美術家のつもりです。私の著書は通常の文芸書とは異なる体裁を取っているため、たしかに「美術作品」と呼ばれてよいものではありますが、私が方法主義者として自らに課している美術作品の在り方とは異なります。そのため、これらの著書を私の「美術作品」と言い切られることには抵抗がありますが、美術作品「ではない」と言い切られることにも抵抗があります。今回は、機関誌「方法」誌上発表作品として、敢えてそれら三冊の著書に自己言及し、その比較対照表を掲げました。

同一の二枠第一〜一〇番
http://aloalo.co.jp/nakazawa/method/work036f/(方法第36号掲載)
「同一の二枠」は、ウェブページの基本機能「フレーム」を使用して作った、単純なhtml作品である。左のフレームと右のフレームには、同じ一個のhtml文書が読み込まれている。しかしながら見え方は、左右で同じとは限らない。ブラウザウィンドー全体の幅を変えたり、フレームとフレームの間の境界線を左右に動かしたりしてみても、二枠の見え方は変化する。

同一の二枠第一一〜二〇番
http://aloalo.co.jp/nakazawa/method/work040f/(方法第40号掲載)
第一に、長い文字列を一本作れ。第二に、それぞれの文字を色の四角で置き換えて、色の四角の列を得よ。第三に、色の四角の列に、左右のフレームからそれぞれリンクせよ。これでおしまい。二つのフレーム幅が等しければ、見え方は同じだ。等しくなければ、見え方は異なる。見え方がどうであれ、内容自体は同一だ。もともと同じ一本の文字列だったからである。
cf. 本誌第36号掲載の「同一の二枠第一〜一〇番」も併せてご覧下さい。本誌第37号掲載の「一、二、幾千」も併せてお読み下さい。



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