1995年10月のまるちめ日記(95.10.01〜95.10.31)
95.10.01(日)
昨日はエレクトロニックカフェにてEXPO+中ザワの「ヘアライヴ2」だったため、とにかく疲れているのだが昼前には起床。精いっぱい散らかってる機材をつなぎなおし、うんと延ばして今日締切とか言われているジャストモアイ誌のCD-ROMレビューの仕事のため、お題の「Train Simulator 中央線(201系)」をやっとちょこっといじってみたりする。そんなこんなしているうちに14時を回ってしまい、15時開演の「ロマンチカ」公演のために慌てて一の橋REALに直行。途中道を間違えたりするもぎりぎりセーフ。以前見た本公演「真夏の夜の夢」とは違い、今回はゲーム仕立てですべて即興という実験公演で、これはこれで面白かったと思う。この観劇は実はスタジオボイス誌の仕事でもあり、編集部の鈴木真子さんと、今回記事をまとめる中山亜弓さんとで、公演後いろいろ「どう観たか」についてトークすることになっていたのだが、急遽映像担当の八谷くんと、さらにロマンチカの林さんまでトークに加わることとなる。場所はなにやらとても怪しげな雰囲気のコーヒー・レストラン。昨日のヘアライヴの話もからめてほしいとのことで、タワシとしてはちょっと大変。結局5人でテーブルを囲んでのトークも、タワシとしては言いたい方向にうまく話を持っていけず、後から考えると林さんに失礼だったのではないか、とゆーか、誤解されそうなかんじで喋ってしまったのではないかとちょっと気にかかる。疲れきって帰宅し、「Train Simulator 」がただのシミュレーターではなく、レベルをクリアーしていかなきゃ見れないゲーム仕立てのCD-ROMだったことにさらに疲れ、クリアしきれず、さらに原稿は手つかずのまま、ギブアップ。
95.10.02(月)
バイトのつかのは体調悪くて今日欠勤。取締役のもとみやは今日どうしても人手が必要らしく、午前ヘアライヴの荷物を片づけた後、午後は契約社員の大岡を彼女の仕事に貸し出すことにする。てわけで、予定されてたJAT・商品会議はまたも次週へ繰り越し。夕方までかかって昨日見た「Train Simulator」レビューの原稿書き&同ページの扉イラスト。夜は、本当は午前中までにラフを見せなければいけなかったはずのFRESH JOKER誌第1号のカット8点と、表紙の蛸のイラスト描き。さらにTigerMountainにアロアロニュースをアップするという仕事。どうも体調的に風邪をひいたようなかんじなのだが、逆にそれで仕事に集中できるってかんじ。
95.10.03(火)
高校の同級生でもあるNHKの窪田くんがちょっと遅れて打ち合わせに来る。ヘアライヴを理由に、時間がないのに納期を先延ばしにしてもらっていた、10月10日オンエアの特番「ティーンズウェーブ」に使う予定の挿入アニメの件。なるべくストーリーのない簡単なものをと希望していたのだが、話を聞くと結構ストーリーがあって、しかもタイトルアニメもということで、これを明後日までにとの事。タワシの都合を考えると明日のたった一日で作らなければならないので、ちょっと気が重い。どうも風邪で頭が回らず、よくよく考えてみたら帰り際に幅をもって言われたギャラの件に関しても、もう一回相談する必要があるだろう。午後はこの忙しいさなか、岡崎球子画廊で一回お会いしたことのある年輩の小林さんが、近所という理由で、やっていらした。ウチの会社でどんなことやってるのか知りたいらしい。学校でメディアアートの授業とかも教えてるそうで、アロアロフロッピーズとJATパンフをいっぱい持っていった。アスクからもうじき出る「KIDS BOX」も試してもらったが、面白がってくれたようだった。16時すぎにFRESH JOKER誌デザイナーの青木さんがイラストのアップに来られて、来ていただいたヘアライヴの話をひとしきり。アスクの天谷文代さんに昨日締切と言われていたKIDS BOX「監修者の言葉」(クリックすると答えてくれることの愛)は、結局未完のまま、17時45分にEXPOの松前くんがいったんうちに来て、2人して車で恵比寿のメディアマジックに行く。今晩はアスク飯島氏・メディアマジック井上氏・松前氏・タワシで、KIDS BOXの音に関するほぼ最終段階のミーティングなのだ。懸案事項も順調に解決されていき、音関係はほぼこれで決定。たのんだピザがなかなか来なくて、結局23時半すぎまでメディアマジックにいさせてもらってしまった。その後原宿ロイホでヘアライヴメンバー全員と、エレクトロニックカフェから全権委任された筍さんとで、ヘアライヴ事後処理に関するミーティング。結局、こちらの最低限の希望が通るかたちで精算してもらうこととなり、数カ月続いていたハコ側との実に々々大変なやりとりはやっと終結。その後ヘアメンバー同士でいろいろ話し合い、11月初旬に反省合宿と称して伊豆の下田の借り家に行くことに。これは楽しみ。大岡と松前を送ってアロアロに戻ったら朝4時すぎ。今回の風邪は鼻水がいっぱい出て、きょうは膨大にティッシュを消費した。
95.10.04(水)
きょうは大岡は休み、つかのは午前だけだが、ヘアライヴでお世話になってた今アルトキのとやまさんが、もとみやの仕事を手伝いにアロアロに久しぶりに来てくれる。今国立科学博物館で開催中の「人体展」ではもとみやが展示の一部に関与しており、またそこのミュージアムショップで売っているフロッピーや「Plastination」CD-ROMがアロアロのもとみや商品ということもあり、ヘアライヴが終わってもとてもアロアロは忙しい。なにしろフロッピーもCD-ROMもアロアロの家内制手工業品なのだ。タワシは今日一日鼻をかみかみNHK「ティーンズウェーブ」のアニメ仕事。注文の「ヘソ出しコギャル」のイラスト等で、やはりかなり大変な仕事だったのらー。タイトルまではできず仕事をやり残す。
95.10.05(木)
朝早くからずっとNHK「ティーンズウェーブ」のタイトルづくり。なんとか昼過ぎにつくりあげ、発送の手はずを整えてから吉祥寺の眼科バイト。バイトの最中に今日出題の、先見ゼミの黒ペソ先生(中ざわは先見ゼミでは黒ペソ先生なのだ)の問題をPowerBook100上で作り上げてしまう(共通語問題)。帰社後、アスクのKIDS BOX用に、ディレクション氏の言葉として「クリックすると答えてくれることの愛」(<やっぱ日本語としてヘンか?)とゆー文章を推敲してやっと完成させた。夜中にNIFTYで、メディアダイレクト誌の庄野晴彦「GAGET」に関するアンケートに、結局文章で答える。これは数日前に、忙しいので口頭でよければと編集氏に電話で喋っておいたのものなのだが、やはり文章化されると自分で書き直してしまいたくなってしまうのです。
95.10.06(金)
おそらくタワシがヘアライブで忙しくしていて関知していないあいだに、KIDS BOXのチラシに「2才〜10才」というふうに年齢の上限を設定されていたのを昨晩になっ知ったのだが、それが気になって朝早く目覚めてしまう。やはり「〜10才」という記載を、せめて商品パッケージからは削除してほしい。なので今日もとみやのところにデザインの打ち合わせにくるはずのアスクの担当氏に渡すべく、意見具申文面を作り上げてから、渋谷の眼科バイトへ。(もとみやはKIDS BOXのパッケージのデザインもしているのだ。)バイト中にやっと、10月1日からつけることになっていた日記を付け始める。これは一応CD-ROM fan誌の仕事です。日記をつけるのは研修医時代以来だが、この忙しさではたくさん書く事がありすぎる。文体はどうしようか? いつも「ですます」調だが、日記で「ですます」ってのもな〜……。ネットでは一人称は「タワシ」としてるが、日記も「タワシ」で大丈夫だろうか? また、自宅兼自社のアロアロインターナショナルのことは、どのくらいまで「暗黙の了解」で書き始めてしまっていいものやら? バイト終了帰社後、締切をなんとか延ばしてもらっていたジャストモアイ誌のMOAI PLAZA(という、CD-ROMレビューとは別のページ)の扉絵。マウスによる石膏デッサンのつもりの今回のイラストを最後に、なんだか3〜4年はやってたこのMOAI PLAZA扉絵の仕事は今回が最終回。おつかれさま>担当の方々&タワシ。
95.10.07(土)
そろそろ風邪は治ってきたかんじ。午前つかのさんが来てくれたが、人手はとても不足していて、夕方池松さん(TigerMountainのアロアロの部屋の先見ゼミの赤ペソ先生の媒体)にもとみやの手伝いの仕事のために久々にバイトに来てもらう。10月3日の打ち合わせ以来早く片付けなければいけなかったはずの、KIDS BOXのタワシの段階でのナオシ作業にやっと取りかかる。つまり「アフリカのたいこ」「日本のまつり」に隠しボタンをつけるとゆ作業。その後色々試しているうちに、長いこと最大の懸案事項だった、低速度PowerMacでループがガタつくという大問題を解決。つまりディレクターの最後のコマでループさせると、終了命令とループ命令が重なってガタついていたのだ。対処方法は最後のframeのさらに後に捨てframeを作ること。夜はもとみやのデータチェック。手焼き版のCD-ROM「Plastination」関連の、サービスフロッピーに入れるためのデータだが、なかなかチェック項目が多くて大変。なお一昨日に修理に出したCD-ROM焼き器は壊れてなかったとのことで返却されてきた。おそらくトレイにちゃんとCD-ROMを置かなかったという、こちらの初歩的うっかりミスによるものだったのだろう。
95.10.08(日)
念願のハードディスク&MO整理。なにしろ内蔵ハードディスクの「小次郎」は空きが1MBくらいしか無い状態で稼働させてたのだ。また瀕死のLacieの外部ハードディスク「らっしー」は、ヘアライヴ作業で中身をすべてMOに移動させ、その後NHKのアニメ仕事用に使ってたのだが、またいつトラブるともしれないのでこれもきれいにバックアップ。近々1GBくらいの外部ハードディスクを買って6年くらい使っている「らっしー」はお払い箱にしようと思っているが、「小次郎」と「らっしー」のネーミングがマカロニほうれん荘ネタだなんて、誰にも気付かれていやしない。ヘア関係のMOも整理。ずいぶん久々にピアノの練習。バッハの2声のインヴェンションの第2番がまあまあ弾けるようになってきた。夜は昨日に引き続きもとみやのデータチェック。
95.10.09(月)
もとみやが忙しいので朝は開催が危ぶまれていたが、JAT・商品会議を久々に行う。その後つかのが、遅くまで残業して明日バイトに来てもらう予定の前田と池松用に、フロッピ増産準備をばっちり仕上げてくれる。TigerMountainにアロアロニュースのアップ等、久々にコテージ「アロアロインターナショナル」のメンテ。もとみやのCD-ROM「Plastination」は手焼きを脱却し、大量プレスにする予定なのだが、プレス入れする前のデータの確認作業が、またかなり大変。
95.10.10(火)
体育の日。休日にもかかわらず池松・前田・林さんにフロッピ増産バイトに来てもらう。昨夜に引き続きプレス版CD-ROM「Plastination」のデータ確認作業。なんとしても明朝までにメディアボックスさんに納入していないと、焼き上がりの日付が大幅にずれ込んでしまうのだ。他の仕事も忙しいので夕方までになんとか完成させ、林さんにメディアボックスまで届けに行ってもらったが、その後チェック中、さらなるバグを発見。データ確認作業の手順の事でもとみやと議論。夜23時すぎ、先日のNHKの仕事「ティーンズウェーブ」がオンエアーされた。ASAhIパソコンの荻窪圭氏の連載のイラスト仕事。
95.10.11(水)
メディアボックスで焼いたCD-ROMが若干速くなっているので驚く。さすが定評のある焼き屋らしい。テレビぴあの宮内氏が午後4時にイラストの打ち合わせに来アロ。先見ゼミ黒ペソ問題の答案返却&解説解答。今回はただのダジャレ的問題で簡単だったせいか、結構回答者数多し。KIDS BOXデータのさらなるナオシ仕事。夜はKIDS BOXパッケージのデザインのナオシのために、アスクの本田さんと天谷さんが見え、タワシもちょっと打ち合わせに参加させてもらって、パッケージではトータルディレクションである中ざわの名をもうちょっと大きくしてもらうことにする。
95.10.12(木)
11時に「太陽」誌の秋山さん見えて新連載の展覧会報、というか美術欄記事の打ち合わせ。今日は吉祥寺の眼科を休みにしてもらって、15時に築地にて、95年度マルチメディアグランプリの審査会。KIDS BOXをアスクが教育ソフト部門で応募していたのだ。審査員を前にアスク飯嶋氏がマウスデモし、中ざわとアスク本田さんで喋りまくる。帰ってからDoCoMoの店内販促キャンペーンのモノクロ仕事。晩に本田さんよりTELあり、なんとマルチメグランプリの結果がもうわかったとのこと。KIDS BOXじたいは教育部門賞でも通産大臣賞でもなく、しかしなんと中ザワヒデキが、いきなり制作者賞の最終審査にノミネートされたとのこと。これはずいぶん目出たいことらしい(ここの詳細は10.14の日記を参照)。そのあと今日締切と言われていた桝山寛さんの「テレプレゼント」に出品するためのアイディアを練るため、久々に印種(=いんたーねっと)に入る。桝山さんの「リトル東京」を初めて見て、イラストレーターの木野鳥乎、もとい、キノクリニック氏のページを見ているうちにあるアイディア浮かぶ。テレプレゼントの締切は、どうも大丈夫そうなのでほうっておこう。
95.10.13(金)
渋谷での眼科のあと、恵比寿のスタジオSha-la-laにてFM東京の番組出演録音。10.28とその翌月オンエア予定の、「サタデイ・ウェイティングバー」という番組で、美術に関するトークをするのだ。他に今日は開発チエ氏も呼ばれていた。番組の企画は以前「フライ」で仕事して以来のホイチョイ。ホイチョイの馬場氏とのトークは相当楽しく進み、印象派だのマルチメ・アートだのについてずいぶん沢山喋った。開発氏と話したのは久々だが、なにしろ彼女は本を読む時、脳波がとてもきれいなα波となるらしい。そのきれいさは、UFOを呼ぶ人の脳波並みだとのオスミツキだそうで(笑)、色々な解釈はあるでしょうが、本を読むことの遅さをいつも気にしているタワシとしては、膨大な量の読書家でもある同氏の話は、大変うらやましい限りです。
95.10.14(土)
TigerMountainのアロアロの部屋ではKIDS BOX制作メモを時折アップしているのだが、今日は一昨日のマルチメグランプリの事を書いてアップした。記録のために、この日記にもコピーペーストしておこう。
[以下ペースト]おとといは「KIDS BOX」の例のマルチメディア大賞とやらの教育部門の審査日で、アスクの方と一緒に10分間プレゼンに行ってまいりやしたです。事前の打ち合わせでは10分はかなり長いのでいろいろ見せられるとのことだったがいざやってみると大変短く、予定の1/3も見せられなかったかんじ。しかし、われわれのひとつ前の「マルチメディア○○図鑑」の時にはうつらうつらしていた審査員もわれわれのプレゼンでいきなり目を覚まし、ひどく驚いてたようすで、まただれだか知らないけどわれわれのあとの番の組の人もビックリしてわれわれのプレゼンをながめてたってかんじでおもろかったでした。アスクの本田さんも毎年面白いものを出品してて(去年はPOP UP COMPUTERで通産大臣賞)、協会の人に「いやあ、本田さんが来ないとはじまらないっすよー」みたいなこと言われていてかなりウケはよかったようでした。
で、なんとその日の晩にもう連絡があり、ところがなんと教育部門賞はとれなかったとのこと。とすると部門賞をまずとれないと、はいあがれないシステムの通産大臣賞への道は閉ざされたこととなるわけです。しかし別部門のアーティスト賞の最終選考にノミネートされたとのことで、協会からアスクへはおめでとうございますというニュアンスの電話だったそうな。なんだかぼくはよく知らなかった(本田さんもよく知らないらしい)のだけど、個々の作品部門での通産大臣賞と双璧にならぶ、アーチスト部門でのマルチメディア協会会長賞(MMA会長賞)というのがあるらしくて、そちらも最終選考にたどり着くまでは相当たいへんなのだそうだけど、いきなり最終選考にノミネートされたかんじらしいっす。大きな会場一杯の審査員の前でデモをしなきゃいけないらしい。ってわけで、トホホなことに、今後中ざわの肩書きはマルチメディア・アーティストなのだろうか(がーん)。
ま、真の子供向きエデュテイメントってことで、教育部門でもエンターテイメント部門でもないだろう、とは思っていたものの、やはりいくら「教育部門で応募して下さい」と協会にアドバイスされ、またいくら応募すべき部門がきちんとはない話までプレゼン時に最初にしたとしても、ククリとかジャンル分けとか、つまり言葉に負けたってかんじですね。しかし審査員もそれで困ってしまってなんとかスクッてくれようとして、いきなりアーティスト賞部門のビッグなとこにノミネートしてくれたってかんじでしょうか?? てのがタワシの現段階での状況解釈。[ペースト終わり](注:この解釈はちょっと間違ってたことがあとから発覚。すなわちアーチスト部門というものがあるわけではなく、推薦による制作者賞というワクが別にあり、特に会長賞を決めるための選考というニュアンスでもなかったでした。また、もはやタワシが出かけていってプレゼンする事も無かったでした。)
午後、もとみやのフロッピー「解剖日記」を科博で売るに当たって、献体に関する法律を調べる必要があり、久々に大学時代の法学部の友人の桜田さんにTEL。期限の過ぎていた本とCDを返しに区立桜ヶ丘図書館に行く。帰りに「とんでん」という城山通りにリニューアルオープンした店で夕食。朝日パソコン誌に「先見ゼミ」が載ったのはいいのだが、池松さんが取材されているページで、アロアロインターナショナルの名が一言も出ていないというちょっと困った事態。先見ゼミはアロアロの事業として運営しているとゆーのに……。昨日手に入れた近藤譲のCDは期待以上に良かった。
95.10.15(日)
朝マニュモー(マニュアルオブエラーズという京浜兄弟社系のショップのネット)に入っていろいろと書き込みしているあいだに時間がたってしまい、少々予定出発時刻を遅れてもとみやと車で出発。今日はずいぶん前からわれわれ夫妻が計画していた、もとみやの母と妹の誕生日にかこつけた、もとみや家サービスドライブなのです。甲州街道のかなりの渋滞に閉口しつつ、義母と義妹を国立市の住居に迎えに行って、かなり空いてた中央高速を通って富士山方面へ。今日は天気も最高。14時すぎに山中湖畔で和食の御食事。ワインなどもいただく。その後静岡県の表側まで回ってから、一気に富士山五合目まで。途中のすすきと紅葉はとても気持ちが良かった。五合目からさらに歩いて噴火口まで行けるのだが、義母とかをる(妻)はリタイヤ。義妹の千秋と噴火口まで行ってるうちに、かなり陽が傾く。帰りは、残念な事に見事に渋滞にハマってしまった。でもみんなには喜んでもらえたようで嬉しい。タワシにとっても、富士山は五合目まで行ったのは初めてでした。
95.10.16(月)
「鳩よ!」誌のいつものイラスト。今晩はアロアロでは珍しいことに、大岡とつかのに秀園で夕飯のおごり。本当はときどきこゆ事したいのだが、なかなかできないでいる。テレプレゼントの催促をされついでに桝山さんと電話で話し、同イベントに関しては、結局NTTのICC95というおまつりの中では桝山寛の名前の中でのククリとなっていることが判明。やっぱりタワシが初めから心配していた通りの事態で、一番最初の電話での話とニュアンスが違うような……。KIDS BOXはまだまだ改善点ありデータ作りなおし作業。千秋の務める吉祥寺CPUからPowerMac7200の値段見積もりなどをしてもらい、秋葉原の他店からも見積もりを取り、値段比較など。もとみやの仕事にはどうしてももう一台高速マックが必要なためです。
95.10.17(火)
KIDS BOXデータナオシ作業を終えフロッピー渡し。DoCoMoの店内販促キャンペーンの、A3縦長ビラ&A全ポスターのイラスト。店内用と言われて値段相応かと気楽に考えていたものの、ずいぶん広告々々した仕事だ。アスク本田さんよりTELあり、マルチメディアグランプリの制作者賞の審査用に、何やらビデオをベーカムで用意しなければならないとのこと。そのビデオ用意のための具体的な段取りを相談。また、プロフィールも新たに何種類か用意し送付。本田さんがKIDS BOX以外にヘアライヴもプレゼンビデオに入れたいと言うので、ヘアライヴのビデオ一式を夜EXPOの山口君のところに受け取りに行く。みちきん(山口氏妻)ととやまさんもいて色々話す。もすけさん(山口君と「もすけさん」というEXPOとは別のバンドをやってる、もすけさんという芸名の人)の昆虫好きという話でチョー盛り上がる。すなわち彼は幼少のみぎり、ホンモノの昆虫を頭・胸・腹の各パーツに分解し、別の昆虫のパーツと組み合わせ、新種の昆虫を作っていたとかゆー話。
95.10.18(水)
朝一で萩デザイン室の荒木さんがDoCoMoイラストの受け取りに来アロ。大岡君には午前だけ来てもらってヘア関係のビデオをチェックしてもらい、彼には今晩アスクでビデオ編集をやってもらうという段取り。昨日締切だったテレプレゼント用ダミーデータを、朝EA(という桝山氏のネット)経由でやっと送る。たまってたNIFTYの返事書き、給料計算等をこなす。イラストレーション編集部吉田氏宛にずいぶん遅れてたNIFTYメールの返事を書いてるあいだに、「中ざわはマルチメディアグランプリではMMAアーティスト賞だろう」となんだか確信してしまって、その予測をKIDS BOXの話題ついでに文中にしたためる。渡辺浩弐新聞をセガFAXクラブから取り出したところ、でっかく筆ペンで「中ザワヒデキさんも読んでいる!!」とあり爆笑。夕方CHAT BOY編集部の武井氏来アロし、グラフィックソフトのもろもろの話題で話が合う。KIDS BOXのさらなるナオシのバージョン届き、それに対してチェック中、さらにいろいろ問題見つかってしまう。イベント「お金」を大幅改変。増えつつ消えつつという変なイベントに変貌。夜になりDoCoMoイラストは「さる筋」から色々言われたとの連絡あり。
95.10.19(木)
KIDS BOXのナオシをやっていたら時間がなくなり、さらにバイク便を見切り発車させてしまうなどという手違いもあってひとしきり紛糾したあと、慌ててDoCoMoのナオシ部分を仕上げ、昼食とる間もなくちょっと遅れて吉祥寺の眼科バイト。そのあと吉祥寺パルコ「0422」にてスージー甘金個展。氏のマンガBOMB KATはやはりちょー面白い。大人向きブラック杉浦茂ってかんじか? その後CPU行きアロアロ商品の納品。今日はつかのともとみやが秋葉原でPowerMac7200を注文した様子。
95.10.20(金)
渋谷の眼科バイト後、ポストカードの納品にART WAD'Sに行ったらなんと同ギャラリーが無くなっていて、バーカウンターみたいなものが工事でできかけていて驚く。下の階の宇宙百貨で聞いたところ、近所のマンションに事務室移転した事が判明。しかし、ついにギャラリーなくなっちゃいましたね〜(^^;)。実はART WAD'Sの第1回目の個展は9年前のタワシだったので、その後の付き合いも考えるともっともタワシにとってゆかりの画廊だったのです。最近は風前の灯火だったがやっぱり? その後、木場のMOTで「レボリューション/美術の60年代 ウォーホルからボイスまで」展。文芸春秋の「文学界」に取材(?)記事を書くため。初対面の担当氏である渡辺さんは、ガロの細かい字のタワシの連載を2倍に拡大コピーして愛読してくれてたとゆー、なかなか奇特な人物。展覧会は貴重な作品が目白押しでなかなか良好。同館のショップで、ポストカードを納品しに来ていた7 days cardsの藤原弥生さんに偶然会う。帰社したらプレスしたCD-ROMが出来上がってきていた。またデジタローグの江並さんから「KIDS BOXのデモ版見ました。これは面白いしきっと売れる! 当社からのタイトルもよろしく!」とFAXが来ている。実はデジタローグからは昨年中にタワシの作品CD-ROMをリリースする予定だったのが、タワシの作業がとことん遅れてるとゆーわけなのです(^^;) 夜遅く大岡から、アスクでのビデオ編集の仕事の報告を受ける。ヘアライヴのビデオではタワシの希望通りばっちし「ちちげ」の映像を入れてくれた。これで「ちちげ」の映像で受賞した、と言ってみたい。大岡は大変だったようだが、ご苦労様。
95.10.21(土)
PowerMac7200が届く。2階のもとみやの部屋が大改造される。重い御影石を階下まで運ぶ。たまった日記をしこたまつける。TigerMountainのメンテ。朝パソの二の舞を踏まぬため、先見ゼミの初期設定を現状に合わせて設定し直す文案作成。
95.10.22(日)
日曜だが前田が妹連れでアロアロバイトにやってきてくれる。またもDoCoMoイラストのナオシ。「美術の60年代」展ネタの「文学界」の原稿記事書こうとしたところ、うっかりカタログテキストに目を通しただけで精いっぱい。今日は一日雨で寒い。
95.10.23(月)
今日は月曜だがつかのは休み。キッズボックスのブックレット用の文章に、まだまだナオスべき点があり電話で口頭チェックなどしてたらお昼を回る。データにも直すべき点がまだまだあり、ナオシて送る等。DoCoMoイラストやっと入稿。その後終日「文学界」のための原稿書き。
95.10.24(火)
昨晩寝る前にちょっと手塚治虫を読み出したら寝付けなくなり、眠らないまま起き出して結局朝6時まで仕事。昨晩書いてた原稿の後半7割をすっかり書き換える。午後2時、朝日ニュースターの荒さんがいらして、11月3日放映のマルチメディアの番組用の取材を受ける。8ミリビデオカメラマン兼取材者が一人だけという映像記者スタイルは、テレビでは初めて。と思ったら、このスタイルは朝日ニュースターの売りであるらしい(ウチは衛星もなくテレビもほとんど見ず、こーいった事にウトい)。懸案だったALOALO FLOPPIESのパンフの最新バージョンを、大岡がやっと作り上げてくれる。今日はSCAIにて村上隆「狂ったZ」展オープニングだったのだが、多忙でとても行けず。夜遅くにやっと「文学界」のための原稿「展覧会で『やおい』してみる」が仕上がり、FAXにて入稿。
95.10.25(水)
今日はアロアロにタワシ一人だけなので、仕事に専念できるハズ。ところがたまっていた洗濯等家事に時間をとられ、また今日はやけに電話が多く、どうも仕事がはかどらない。昨日締切のTVぴあの仕事はこなしたものの、KIDS BOXのパッケージ・オビの文のチェック等に時間を取られる。今月のジャストモアイ誌CD-ROMレビューは新春ネット放談ということで、編集部の大西さんと、対抗の緑はるかさんとタワシとで、NIFTYでメール交換することになり、今日はその第1回目の質問に答える番。夜アスク本田さんより電話あり、なんともう95年度マルチメディアグランプリの結果が出て、中ざわはMMAアーティスト賞に決定したとのこと。これって予想通り! 受賞コメントやらプロフィールやらをあらためて明日までに送らなければならず(急な話だ)、参考とするために早速去年の同賞のパンフ等、資料をアスクからFAXしてもらう。見てみたら、話で聞いて想像していたよりは結構いい賞のようだ。ならば、今日から肩書きをマルチメディア・アーティストと名乗ることにしよう(<えぇぇぇ、まじぃぃ?)。このCD-ROM fan誌用の日記のタイトルも、わかりにくい「タワシ日記」などという案を捨て、「まるちめ日記」とでもしようかしらん。……なーんて考えつつ、タワシの受賞はなによりアスクさんのKIDS BOXがきっかけとなってるので、その辺をよーく気遣った受賞コメントやらプロフィールやらを考えたりして、明け方まで作業。ヘアライヴのビデオにも御世話になってるので、EXPOにも気遣わねば。ちなみに夜帰社したもとみやは、秋葉原で230MOドライブとキーボードとを買って来た模様。
95.10.26(木)
朝アスク天谷修身社長からまたオタクな手書き文字で、「中ザワ様 キッズボックス アーティスト賞おめでとう 飲みましょう」というような主旨のFAXが届く。考えてみれば最近は審査員ばかりだったので、自分が賞をもらうなんて5年前のチョイス「年度賞」以来だ。受賞コメントとプロフィールをアスク宛に送り、マニュモーにておかげさまで受賞した旨と、受賞式の日程(11月7日)が反省合宿とぶつかってしまった旨をヘアメンバーに伝える。そして昨日が締切だったはずの「Vジャンプ」誌のイラスト5点は、なんとかそのうちの3点を仕上げて、吉祥寺眼科バイト。考えてみたら明日までにVジャンプイラストの残り以外にも、朝パソイラストとTVぴあイラストナオシと、「頓智」原稿執筆(ヘアライヴネタでと言われてて、これが一番大変そうだ)と、テレプレゼントのためにhtml覚えて作品提出ってのをこなさなければならない。しかも明後日は名古屋に展覧会取材してすぐ「太陽」に原稿書かねばならず、こうなるとまたもイラストレーション誌吉田氏からの仕事を後回しにしてしまいそうで、申し訳ない>吉田様。CPUに寄ってCD-ROM「Plastination」を納品し、帰社後、もとみやがツテを作ったニューメディア販売の河村さんという方がアロアロにいらっしゃる。書籍的なCD-ROMを実に良心的に書店流通させてがんばっていられるお方だ。とてもわれわれ営業の素人には及ばないノウハウを持っていらっしゃるようなので、「Plastination」CD-ROMは全面的に河村さんにおまかせすることにした。商品担当なのに、バイトのつかのをこの打ち合わせに参加させてなく、後からちょっと反省。「Vジャンプ」の仕事を終わらせNIFTYにて入稿し、「ヘアライヴ中間報告」というタイトルで「頓智」誌の原稿を朝6時までかかって書く。
95.10.27(金)
渋谷眼科バイト後、タワーレコードでアンドリーセンとシェルシを購入。「頓智」誌用のヘアライヴの写真図版の準備に少々手こずる。また、もうもとみやがデザインの詰めの段階に入っているというのに、まだまだKIDS BOXブックレットの文につじつまの合わないところがあり、そのナオシを指摘。夕方、タワシももとみやもとても多忙なのだが、やはり行っておこうとゆことになり、もろもろの編集者には内緒で横川理彦氏の新譜「dive」発売記念ライヴat渋谷エッグマン。同アルバムもそうだが、いつももとみやが横川氏のCDジャケットデザインをやっているのだ。エッグマンには30分遅刻して、もとみや・つかのとともに到着。やはり横川氏はヘンで面白かった。アンコールでやったSatisfactionも面白かった。会場で出会ったEXPOの山口君を送って帰社。
95.10.28(土)
朝6時に起き「頓智」誌に原稿&図版をNIFTYで入稿。朝パソのイラストを描きNIFTYで入稿。ジャストモアイの新春ネット放談の第2回目の質問の返事。デザイン段階のもとみやの手ににすでに渡っている、KIDS BOXブックレットの文字データを、なぜかまだまだタワシがナオシを入れたり、カーソル背景色のデータをタワシがナオシたり(本来アスクさんの仕事だが)。そんなこんなしていたらすっかり遅くなってしまって、慌てて15時07分の「ひかり」で名古屋へ。道中PowerBook100でたまった日記書き&htmlの勉強。17時半頃にギャラリー白土舎着。鷲見麿(スミマロ、と読む)展「Aoki+Julia=青紀」を観る。案の定スミマロ信奉者の評論家、石川翠氏が栃木から来ていた。タワシが行くことはあらかじめ誰にも知らせていなかったので大変驚かれ、歓迎してくれる。驚いたことに会場にいた人のかなりが、心底スミマロを応援していたのがジンジンこちらに伝わってくる。お客さんの中で、以前BT誌にパロ画を描かせていただいた三輪美津子氏と初対面。21時08分の「ひかり」で東京に戻る。
95.10.29(日)
ずっとhtml初書き。桝山さんのテレプレゼントにジャギー絵画を出品するため。16進数によるRGB色指定の仕方をとても気に入る。夕方にやっと完成し、EAにてデータ入稿。正式名称は「今まさに、ロード中のあなたのためのジャギー絵画第1番〜第5番」で、低速度モデム推奨。夜はとても忙しいのに、ついついもとみやに付き合ってモノポリーを2人でやってしまう。このボードゲームはマニュアル本を夏にもとみやが一冊まるまるデザインしたため、資料としてずーっとウチにあったものだが、今日初めて開封して遊んでみたってわけです。
95.10.30(月)
中ザワの郵便物入れの引き出しからはみ出て、開封せぬまま床に沢山溢れ出て社内中で顰蹙だった雑誌と手紙を今日やっと整理。ジャストモアイ誌の新春ネット放談・3回目の質問の返事は、自分のCD-ROMの事も含めてもっと突っ込んでたくさん書くようにと言われたので、KIDS BOXについてワーッとたくさん書く。イラストレーション誌にヘアライヴの事を吉田さんが取り上げてくれると言うので、「家電」の曲の洗濯機の画面写を送る。夜、バイトへの仕事の発注の仕方について、もとみやと明け方まで会議。
95.10.31(火)
忙しくて先週金曜日にするはずのTigerMountainのメンテをやっと今日完了。先見ゼミの設定しなおし、中ザワがMMAアーティスト賞を受賞したことの報告等。そういえば今日はTigerMountain開局一周年記念日。イラストレーション誌の締切がずーっと気になっているのだが、その前にサヴィ誌の競馬のイラストカット、チャットボーイの1ページイラスト、キーマガの松前君のページのカットを先に仕上げ、夜はまたもDoCoMoのイラストで耳と鼻をきちんと描く等々のナオシをし、その後「太陽」誌のために鷲見麿展のレビュー書きをしていて、結局イラストレーション誌「その後のバカCG」には手つかずのまま。チャットボーイの1ページイラストは、久々に大胆にコラージュ技法でやらせていただいたもので、やっぱ「なんでもいい」と言われたイラストではこーゆー実験的な事がしたい。
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