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GALLERY CELLAR, Oct. - Nov. 2002

中ザワヒデキ展
タイトル和名:「回路」
タイトル英名:"Circuit"
会期:2002.10.11金-2002.11.2土(水〜土のみ 2:00pm-6:00pm)
会場:ギャラリーセラー 名古屋市中区丸の内1-9-7バンケービル4F T/F052-222-1007 Cellar61@aol.com
オープニングパーティー: 10月11日(金)5:00pm〜
イヴェント:トークショー 10月19日(土)3:00pm〜 テーマ…美術史と方法(著書「西洋画人列伝」ならびに新作「回路」について)

「感覚でなく論理を!」と言って、この時世には珍しくスーパー・ハードコアな「方法主義」を提唱している中ザワヒデキは、美術が扱うべき問題は点描(色彩)と線描(形態)であると認識している。彼は前者のタイプの作品を、文字や硬貨を並べる「点の」絵画として、同ギャラリー等で立て続けに発表してきた。しかしながら今回の展覧は、彼にとっては初めての、後者「線の」タイプに的を絞った個展である。新シリーズ「回路」は、小学校の理科実験の域を出ない、電池と豆電球とコードのみによる電気回路の作品である。だが本来三次元の立方体や正八面体を一次元の「線の」構成に置き換える等の操作によって、中ザワは単純ながらも複雑な電気回路を提示する。そこでは電池が権威、電球が意味、回路が「権威を意味へと受肉する装置」とみなされているのだ。しかもひとつの回路内に複数の電池が存在しているため、権威の複数性すなわち美術で言うコラージュの問題が表徴されているという。

*トークショー テーマ…美術史と方法(著書「西洋画人列伝」ならびに新作「回路」について)
昨年の彼の著書「西洋画人列伝」(NTT出版)から、「方法主義宣言」を経て新作の「回路」まで、参加者の質問等も交えて語り合いがなされる。

*ほぼ会期を同じくして大阪のサイギャラリーでも彼の個展「集合」が開催される(2002.10.21月-2002.11.9土 SAI GALLERY T06-6222-6881)。

- DM使用作品:
正六面体型回路第二番(2002)
DMは配線図 / 写真…WINDS CAFE 69にて
三次元の立方体とトポロジー的に同一の回路に乾電池2本と豆電球10個が連結されている。電気の流れ方によって明るく点く球と暗い球がある。いたってアナログでローテクながら線や次元の問題の基本を可視化している。

- 参考(旧作):
149101枚の硬貨から成る353100円(金額第二三番) (2002 撮影:長谷川治憲)
ある一定の規則によって集められた大量の硬貨(硬貨の枚数と金額はタイトル通り!)が、まさに色彩の点として床に散りばめられている。今年4月、ギャラリーセラーでの展示。

- 作家略歴

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